精密診療(マイクロスコープ)とは?
歯科用マイクロスコープとは、歯を拡大してみることの出来る歯科診療用実態顕微鏡のことです。
口腔内は暗くて狭く、肉眼で認識して治療するには限界があります。
これを克服した新たな歯科医療機器が、マイクロスコープです。マイクロスコープからは光が照射されるため、これまで暗く見えづらかった口腔内の細部にわたり、4~20倍の高倍率で確認できます。推測ではなく確実に患部を治療できるこの機器は、歯科医療にとって革命的な影響を与えました。
近年、医療ドラマ等でも頻繁に見かけるようになりましたが、耳鼻科、脳神経血管外科、眼科領域でのマイクロスコープの使用には30年以上の歴史があります。 1990年代に入り、歯科領域でもよう やく実用化されました。
歯科での使用目的は様々で、口腔内診査・歯内療法 (歯の根の治療)・虫歯治療・歯周病治療等へと応用されています。
アメリカでは1998年に、歯内療法(根管治療)専門医にはマイクロス コープの使用が義務付けられています。
しかしながら、日本ではマイクロスコープを使用している歯科医院が数%と極めて少ないのが現状です。
稲田堤駅前「はまだ歯科クリニック」では、あらゆる治療にマイクロスコープを使用し、より精密で高度な治療を患者様に提供するため、日々研鑽を積み、技術の向上に努めております。
マイクロスコープによる精密診療のメリット
当マイクロスコープ精密歯科研究所での歯科診療は、「今まで見えなかったものを見て診療する」ただそれだけです。しかし、「見て診療すること」がとても重要です。肉眼では見えなかった細かな部分まで見て診療することにより、様々なメリットが生まれます。
- メリット1
診断・治療の正確性 - 経験からの推測で治療することなく、拡大された患部を見ることができるため、迅速で正確な診査・診断ができ、迷いやミスの少ない治療を行いやすくなります。
- メリット2
診療精度の向上 - これまで見ることのできなかった根管の内部や虫歯なども識別できるため、今まで以上に治療成績が向上し、良好な経過を得ることができます。
- メリット3
治療がリアルタイムに見れます - マイクロスコープに内蔵されたCCDカメラを通し、モニターに映像を出力し ています。そこには、肉眼では決して見ることのできない世界が広がっています。 モニターで、リアルタイムにその世界を体験することができます。
マイクロスコープによる精密診療の実際
ドクターは接眼レンズを、アシスタントはテレビモニターを見ながら診療します。
拡大視野下での診療となり、精密な診療が可能となります。
診療中はテレビモニターにリアルタイムに映像が映し出されます。
リアルタイムに診療を見ることもできますし、録画された映像を診療後に見ることも可能です。
従来、手鏡などを見せて行ってきた症状や診療内容の説明は、拡大像の写真や動画を使って説明します。
マイクロスコープを使う症例
マイクロスコープを導入することによって、精密で正確な治療ができます。当医院では、以下のような症例に対してマイクロスコープを役立てています。
- 歯の神経の治療(歯内療法)
- マイクロスコープは光を放つので患部を明るく照らし出すことができ、また患部が4~20倍に拡大されることで、これまで見ることのできなかった神経の治療がスムーズに行えるようになり、感染源や異物の除去がとても容易になりました。
- 虫歯を削る場合
- マイクロスコープを使うことによって、患部を最大20倍に拡大できるため、たった1mmの虫歯の穴が20mmの大きさに明るく照らされ見えます。ムシ歯の取り残しや、削りすぎになることがなくなり、神経を傷つけることもありません。
- 歯石を除去する場合
- 普段、歯肉の下にある歯石もマイクロスコープを利用することで明るくはっきりと認識することができ、これまでになくキレイに歯石除去が可能になりました。特に歯肉の下にある歯石は、光が届かないので暗くて見にくかったのが、これからは歯石がはっきり見えるので、きれいに取れるようになりました。
- 外科全般をする場合(歯周形成外科治療・インプラントなど)
- インプラント治療や外科治療にもマイクロスコープを用いることで、メスや小さい針、細い縫合糸が使用できます。それに伴い、治りも早く傷跡も残りにくくなります。マイクロスコープによる治療は、今までは困難だった体にやさしく安全で精密な施術と言えます。